
2008.07.29
あくまでも冗談なアイデアですが、来年あたり、最近出てきたコンサルタントの方々に財務のノウハウセミナーをやろうかな?と思っています。
財務が分からなくて本当はコンサルタントなどできないのですが、現在、そうした知識がゼロなコンサルタントさんがたくさん出てきています。
そこで…という思考をしたわけですが、実はもっと重要な事は、財務の管理を無視した、イケイケな経営の時代が終わったということです。
1999年から始まり2003年5月にブレイクした景気は、昨年秋に終わりを告げました。
それは劇的な事件をきっかけに終わったわけではありませんが、バブル崩壊の時もそうでした。
あのジュリアナで、扇子女が踊り狂っていたのは、すでにバブルが崩壊して2年が経過していた時です。
先般の易経セミナーでも言いましたが、夏至や冬至が来てもすぐに夏や冬が来ないように、景気の変化を大衆が感じるのにも時間がかかります。 そして、「何だ、こんな帳票なら、分かっているよ・・・・・・」というようなものが案外重要だったりします。
しかし、自社の利益構造をしっかり把握しないままだと、顧問の会計事務所が出している数字や経理の担当者が出している帳票の意味合いが分からず宝の持ち腐れになっていることはよくある事です。
とーーーっても当たり前のことを言っていますが、これから来るであろう台風に備えるためにも、改めて自社の利益構造の把握をお願いしたいと思います。
こうしたことが全ての出発点になる、そんな管理の時代がやってきました。
暗くて嫌な時代です。
でも、環境的に小動物である私たちができる唯一の事です。
この変換期を、小動物らしく、したたかに乗り越えていきましょう。
2008.07.29
『週刊東洋経済』2008.3.8号には、そんな試算が計算されていました。
ソープランドの市場規模は約1兆円(すごい!!)と推計されていますから、その70%以上が非合法所得として申告されていないことになります。
この話を知ると、きっちり納税している私たちは怒りを覚えるところですが、実は10年以上前に一般国民も鷹揚に非合法所得を得ていたことがあります。
その点について、P・F・ドラッカーは次のように書いています。
日本経済の秘密の一つとして、資本形成にかかわる脱税の奨励がある。日本では、金利が非課税となる中規模の貯金口座を一つもつことが許されている。ところが実際は、日本にはそのような口座が、子供を含めた人口の五倍あるという。もちろんこれは、マスコミや政治家が攻撃する違法行為である。しかし日本では、この制度の濫用を防ぐための措置については、きわめて慎重である。その結果、日本は世界で最も資本形成率の高い国になっている。
1985年にドラッカーが指摘したマル優制度の全国民による濫用は、ドラッカーの指摘の後、大がかりな名寄せ作業を経て、追徴。濫用もできない形になりました。
そして、その後、例外を残してマル優制度は廃止になりました。
あの税額の増収はどこにいったのか?
日本政府は当時の名寄せ作業でかなりの税額を手にしたはずです。
そして、稼ぐのが一番良い。
これが結論です。
税金を納めているとバカバカしいことばかりに思えます。しかし、ここが私たちの心の勝負所です。
この勝負所が企業経営を発展させていくときの第一関門です。何という関門なんでしょうか?
世の中はよく出来ています・・・。
払う税金の事なんてあっちにおいて、ガンガン稼いでやりましょう。
それが一番です。
2008.02.06
会計とは割り切りでしかない。この事実を、私はいつも言っているわけですが、多くの人が会計が割りきりでしかないことを痛感することになる可能性が出てきました。
会計の根本的な欠陥は、「当期利益」が利益でも何でもない抽象概念でしかないという事実にあります。
このことは、「会計セミナー」では口を酸っぱく言っていますし、今度ダイヤモンド社から出る予定の本でも詳細に書いているところですが、表現が「当期利益」などと言っていますから、誰もが騙されてしまいます。
ただし、「当期利益」と言っているくらいですから、まったく根拠がない数字でもありません。問題は、それが単なる主張、イデオロギーでしかないことに多くの人が気づいていないことに問題があります。
資本主義VS社会主義の戦いというのが過去にありましたが、この2つのイデオロギーのどちらかが正しくて、どちらかが間違っているなんてことはありません(今の時代から見ると、社会主義は負けたように見えますが、そんなことはありません)。
イデオロギーというのは、あくまでも考え方ですから、どっちも正解、どっちも間違いなのです。
そして、専門家が振り回す会計の基準もイデオロギーです。あくまでも一つの考え方でしかありません。そして、そうしたイデオロギーから作られる「当期利益」は、あさま山荘事件の若者達がマルクスの理論をスターリン解釈でとらえて異常な行動に走ったようなものと性質は一緒です。
そして、イデオロギーでしかない会計を絶対のように言い切る専門家がいたとすれば、その専門家は、質の悪い原理主義者と断言されても仕方ないと思います。
そのイデオロギーが今揺れています。毎度のことですが、原因は外圧です。独自の会計基準(イデオロギー)を続ける日本に対して、国際会計基準の採用が迫られています。そして、重要なものは2008年までに、残りも2011年6月までに国際会計基準に合わせる必要が出てきました。
国際会計基準も、あくまでもイデオロギーの一つでしかありません。問題もあります。しかし、アメリカも採用を決めた今となっては、日本だけが独自のイデオロギーを続けることはできなくなっています。
ただし、こうした会計で大きく揺れるのは上場企業です。中小企業の会計にはあまり影響はありません。
しかし、株式投資をしている方々にとっては大きく明暗を分ける可能性があります。会計の基準の変更で株価も変わってしまうのですから当然ですね。
今回の国際会計基準採用の事件は、会計が単なるイデオロギーでしかないことを多くの人が痛感することになる事件です。そして、私たち中小企業の会計もそういうものでしかないということが改めてわかる事件になると思います。
国際会計基準というイデオロギーは厄介です。
なぜならば、時代によって、その考えを変えていくからです。絶対ではないのです。
つまり、世界中の企業が、このイデオロギーに振り回されることになります。
たとえば、国際会計基準は「包括利益」という概念を規定していますが、この利益は私たちが利益としている「当期利益」に株式などの時価を加味した利益であり、今後、この「包括利益」を利益の概念にしようという動きもあります。
これだけで上場企業の利益なんて全く違うものになってしまいますし、こうしたこと概念は私たち中小企業にも影響が出てくるはずです。
次々とイデオロギーの性質を変えながら、私たちが絶対と思っているものは相対的な概念でしかないことを知ることになるでしょう。そして、損益計算書だってなくなる可能性が十分あるのです。最低限、私たちが知っている損益計算書の形式は将来まで続くことはない。ここは断言しておきます。
私たちは中小企業です。
利害関係者も金融機関と税務署以外は自分自身です。
ですから、こうしたイデオロギーに振り回されず、自分のための基準を明確にして利益の算出を考えるべきです。
こういう考えは、当たり前のもののようで、意外にも少数派の考えでした。しかし、この少数派の考え方が当たり前になる時代は近くなっています。
2008.01.30
会計というのは基本的に嫌なものです。細かくてめんどくさいし、仮に目標を達成しても、決算を過ぎればリセットされてまた初めから・・。ですから、会計的なものを好む人というのは少し変わった人たちです。一言で言えば、S気とM気が混合している人・・と言ってよいかもしれません。
でも、これは会計の世界ばかりの話ではありません。
例えば、筋肉オタク。または筋肉オタクとまで言わないまでも身体を鍛えることに興味にある人。こういう人は、S気とM気が強い人ですよね。
自分の身体をいじめるS気といじめられて喜ぶM気。
結果として得られる筋肉。
その筋肉を効率的に得ようとマメに飲むプロテインを飲む行為などは、自分の身体を使った実験行為に思えてなりません。
だいたい、筋力トレーニングに限らず、上達系のものはスポーツでも音楽でも武道でも何でも、S気とM気が伴います。「向上心」なんて言葉を使うのが一般的ではありましたが、そんな「向上心」なんてものは、「鍛えている自分を好きな自分」が存在しなくては続くものではありません。
やっている自分を好きになる・・・。これがどんなものでも上達するための根本。そして、やっている自分を好きになるというのは、言ってしまえばS気とM気。 SM体質の人しか上達なんてないのです。
そう考えてみれば、経営だってSMであることに気づきます。いくらお金を稼ぐ行為だとはいえ、経営を続けていくのって大変です。思うように稼げないときもあれば、稼いだもののどこまで稼ぎ続ければいいのか疑心暗鬼になるときもあります。時には、稼いでいても稼いでいなくても、闘争力の枯渇は襲ったりして、「こんなことしていていいのかな・・」などと厭世観を感じることもあります。
そんな経営は、どう考えてもSMです。 Sな自分とMな自分という二重構造が織り成すSM行為。これがバチっとはまると儲かるんですよね。
そして、そんなSM世界である経営のツールの中で大変SM度の高いものが「会計」です。
まずは、数字なんて見たって面白くはありません。
中には、数字フェチとされるような数字大好き経営者(私もそうです)もいますが、そんな数字フェチも、見たくない現実を見せつけてくれる「会計」というものをちょっと遠くに話しておきたい気分になるときはあります。
それにSな自分が作った目標や仕組みなんかが会計の中に仕組まれていると、さすがなMな自分も嫌になってくることもあるもんです。
でも、それが会計。
ですから、S気を全開にして数字の決まりごとをつくって、M気全開で悶絶する。
これが会計の心です。
ほーら、腹筋している行為と何にも変わりませんよね!
筋肉オタクの必須アイテム「プロテイン」。筋力トレーニングをしている人のタンパク質補給として欠かせないものですが、ただ飲んでいるだけでは脂肪がたまってデブになるだけです。あくまでも、筋力トレーニングを続けて、運動後や睡眠前に飲むのが基本。「プロテイン」そのものが安直に筋肉になるものではありません。
会計的な知識は、とても「プロテイン」に近いものです。
知っているだけでは役に立ちません。
筋力トレーニング同様に、Sな自分を全開にしてはじめて役に立ちます。
当社の会計セミナーでは、Sな自分を全開にする会計的Sな管理手法をご紹介していますが、そうした管理を実際にやってみることで、会計的な知識は初めて役に立つものになります。
会社の貸借対照表にも、筋肉体質と脂肪体質があります。
筋肉質のスリムな貸借対照表は、私みたいなものが見るとS気とM気がプンプン。
会計的SMができていない方は、まずは毎日預金通帳を見ることから始めてみましょう。とにかく毎日集計してもらって毎日見てください。そして、それを元に悲観的な資金繰り表を作成し、その資金繰り表も毎日見てドヨヨーンとなってください。
実は、この「ドヨヨーン」がSMの第一歩です。
凄く嫌な気分になりますが、その嫌な気分になった後の事は経験してのお楽しみ。
Sを実行し、思いっきりMになることは、筋力トレーニングが筋肉を鍛えるように、必ず効果は出ますのでお楽しみに!
2008.01.15
以前、『それでもボクはやってない』を新宿の映画館で見てきました。
周防監督の話題作ですから、みなさんもご存知の映画だと思います。満員電車で痴漢に間違われたフリーターが、刑事や検事の理不尽な取調べにあっても否認を続け、起訴される。そして、裁判所で行われている事実・・。
この映画で、周防監督は、リアリズムに徹しています。今までコメディーを撮ってきた監督と同一人物とは思えないくらいのリアリズム。それは裁判所の法廷のセットがそのまま作られていることにも表れています。通常の映画の法廷には窓があるものです。確か、昨年上映された名作『ゆれる』にも窓があったと思います。
これは、映画の場面で起こるドラマに起伏をつけるために、外から光を入れたり、嵐にしたりすることを狙っているわけですが、『それでもボクはやってない』では、そういった操作的なセットは皆無。そして、サウンドトラックもほとんど流れません。
そういったリアリティー溢れる場面から浮かぶもの。それは、刑事や検察、そして裁判官の驚くような態度と裁判制度の実態です。 私が一番驚いたのは、この映画で行われていることは、「税務調査」とまったく同じだということでした。
この映画を見ると、自分も冤罪になる可能性に驚くと思いますが、それは既にやられている可能性があるわけです。それが税務調査です。
不都合なことは、弁護士が要求しても出さない検察。疑わしきは罰することが仕事の裁判官。強力な証拠を提示しても、その証拠の証拠力そのものを否定される法廷でのやりとり・・。残念ながら、税務調査にも同様の場面はあります。
この日本では、当たり前のことを当たり前にやっていてはダメ。どう証拠を残しておくか。これが大事なキモです。
当社でも、時にお客様に無理なことを求めます。「何もそこまで・・」と思う方もいるでしょう。当然、私たちもそんなことは言いたくないと思っています。
しかし、お客様を守るためには、言わざるを得ないことも多くあります。
そんなことを実感いただくにも、『それでもボクはやってない』は必見です。ドラマを廃したシナリオから日本の根底に流れる真実を知っていください。 そして、自社の経理システムの検討もお願いします。税務署ははっきり言いませんが、税務調査は、私たちを罪人に、税理士をその補助者と見立てて最初からやってくるのですから・・。
税務だとか会計というもののイヤらしさは、こんなところにもあります。 見た目の良いウルトラCなんかよりも、目立たないところの工夫の方が効果があったりもします。
運用の世界で言う「シャープ・レシオ」(簡単に言うと、利益÷リスク)の考え方を行動に応用すれば、当然、少ないリスクで大きな利益(と言うか少ないマイナス?)を得るべきなのですが、お金の世界には、リスクが非常に大きい(シャープレシオが小さい)話が多すぎます。
そのような面で、このコラムには地味なものが多くなる可能性はありますが、それは絶対に必要なことですからご容赦ください。
財務戦略が、比較的楽な5年が終わりました。
ここからは今までのようにはいきません。
今のところは、市中銀行の資金供給もそれほど落ちてはいませんが、ここからはわかりません。日銀当座預金の残高が急減していることに加え、金利を上げてくるのも時間の問題のようです。
お金の問題は、体感の難しい世界です。体感できないから頭でもわかりずらい。そして、専門家の言われるままになる。
しかし、私たちの経済活動の血液にあたるお金のことについて、「わからないまま」とか「こっちの方が良さそう」とか「専門家に任せているから・・」というのはとても危険なことです。
そんな中小企業の現実の一助になるように編集していく考えです。よろしくお願いします。