10連休をきっかけにトレンドを把握する

GW10連休。
私たち中小企業にとっては資金繰りや売上高に大きな影響を与える要因であり、正直、迷惑以外の何物でもなかったという企業も多いのではないでしょうか。

今回のような祝日による営業日数の増減はもちろんのこと、季節変動や天候、自然災害など、様々な要因が企業の業績に影響を与えます。

当然、こうした何らかの要因により単月では前月より売上が上がっていた(下がっていた)としても、中長期的に見て売上が増加(減少)傾向にあるとは限りません。

そこで、ぜひ覚えておいていただきたいのが「移動年計」という管理方法です。

通常、毎日の売上や毎月の売上などの管理は次のような表やグラフで管理している企業が多いのではないでしょうか。

ちなみに下記の数値は東京神保町にある、「まかない」「ただめし」「あつらえ」「さしいれ」
などのユニークな仕組みを取り入れていることで有名な定食屋さん「未来食堂」がHP上で公開している実績値です。

こうした表やグラフは前月や前年同月との比較を行ったり、目標値などの管理には便利ですが、経営で最も重要な「趨勢」を把握することができないのが欠点です。

そこで、通常の管理とは別に年計の管理で趨勢を把握していくことが重要になります。

年計とは、決算期などに縛られることなく、毎日(または毎月)1年間の売上を集計していく方法で、例えば2018年6月6日から今日、2019年6月5日までの365日の売上の合計を集計し、翌日は2018年6月7日から2019年6月6日の365日の売上合計を集計し管理していきます。

こうして毎日(毎月)1年間の売上高を集計し、季節変動や土日祝日といった特殊性を排除することで、自社のトレンドが見えてきます。

では、未来食堂の短期(1年)移動年計と長期(2年)移動年計を見てみましょう。

先ほどのグラフでは分かりませんでしたが、こうして趨勢で見ると中長期的に売上高が減少傾向にあることが明らかです。

移動年計は店舗ごと商品ごとなどに集計することも有効ですし、売上高だけに限らず、顧客数、顧客単価などについて年計で管理してもよいでしょう。
それぞれのトレンドについて要因を追いかけていくと、意外な発見があることがあり、経営判断にとても役立ちます。

移動年計、ぜひ一度集計してみてください。
きっと何か新たな発見があるはずです。        

エー・アンド・パートナーズ税理士法人

ベストセラー多数の人気税理士岡本吏郎が主催する税理士法人。 マーケティングコンサルタントでもある岡本吏郎を中心に、東京・新潟事務所には、専門知識と実務経験の豊かなスタッフが在籍。 全国の中小企業経営者が独自ノウハウを支持。