いま改めて見る、「ふるさと納税」のお得度は?!

『ふるさと納税者に特産メロン贈呈しますー!!』
先日、このような記事が目に飛び込んできました。
『特産メロン~?!』とメロンに反応してしまう自分が、ちょっと「昭和のヒト」っぽくて、すこし悲しい気もしますが、
そう、この自治体は、夕張メロンでおなじみの北海道の夕張市です。
なんと、夕張市に対し15,000円以上の寄付をおこなうと4,000円相当の特産メロンが贈呈されるのです。
『これはお得だ!!』
とっさにそう感じてしまいましたが、果たして本当にお得なのでしょうか。。。
★ふるさと納税とは・・
この制度の創設時(平成20年度改正)には少々話題となり、聞き覚えのある方は多いと思います。しかし、実際に制度の内容を詳しくご存知の方は案外と少ないようです。

出典:総務省 制度の概要

上記のように、「ふるさと納税」は言い方を変えれば「寄附金」です。
すなわち、任意の自治体に寄附をして確定申告をすることで、税金の計算上、所得税では所得控除が、住民税では税控除をすることができるので、結果として所得税額+住所地の住民税額が減額されることになります。実質的には、本来ご自分の住所地に納める住民税が、結果として寄附した自治体に納められたということになるのです。
★その効果は・・
上記では、控除イメージを載せましたが、実際に最大限効果のある金額はどの程度なのでしょうか。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000254926.pdf
総務省では上記のページで、寄付金の全額が控除(適用下限の2,000円除く)できる寄付金額の目安を掲載しています。
結論から言えば、サラリーマンで年収1,500万円程度までは、その年収の1%前後、それ以上の年収の方はその金額によりますが、その年収の1.5%から2%前後が、寄附金額の全額の控除ができる上限の金額ということがわかります。
★驚きの贈呈品!!
冒頭のメロンのみならず、現在では様々な自治体が、地域にあった特産品等のお礼、贈呈を行っています。
中には、300万円以上寄付すると、地元特産和牛1頭分の食肉360kgが贈呈される自治体も。。。
こうなると、「ふるさと納税」というより、単なるオトナ買いのついでに寄附?という感じもしてしまいます。
http://www.furusato-tax.jp/
http://f-tax.jp/
ふるさと納税に関して、現在では上記のようなサイトが運営されていて、かなり市民権を得ている制度に成長していることも伺えます。
しかし、一方では『過熱気味』『いきすぎ』という批判が起こっているのも事実です。
実際の寄附の時には、自治体毎に定められた様々な運用先へ、その寄付金の運用を指定することができます。ここに、税金の有効利用への納税者の意志が反映される、画期的な制度であるという側面もあります。
言い換えれば、税金は『取られる』というイメージであったものが、この制度の利用により、『選んで納める』という国民の自発的行為による自治への参加、ということが可能となったとも言えます。
全額控除可能な金額の範囲での寄附を想定すれば、適用下限の2,000円の実質負担で、意志を持った自治への参加、そしてちょっと嬉しい贈呈品のゲットが可能なのです。
みなさんも是非、『ふるさと納税』を検討してみてはいかがでしょうか。