無税の生前贈与

毎年恒例、税制改正論議が活発になる季節がやってきました。 今年の注目は、昨年の税制改正大綱で本格的な検討を進めることが明言された贈与税の暦年課税制度の見直しです。 もし仮に暦年贈与に大きなメスが入れば、中小企業経営者や資産家とそのご家族は財産の承継計画の見直しを余儀なくされてしまいますので、今後の改正動向には注意していきましょう。 そして、節税を目的とした生前贈与ができなくなる可能性がある今...

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売り時の準備

各商品・サービス、不動産、会社…。 経営環境が変わり、これまで売り手有利だったものまでが買い手有利になり替わってきました。 M&Aは典型で、市場自体は活況であるものの、コロナ前からガラリと変わって今は買い手市場です。「買わせてください!」という買い手のスタンスが、「買ってあげてもいい…」に変貌を遂げます。 急ぐ必要がなければ「こっちからお断り!」となるのですが、いつ業績が回復するか分...

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インボイス制度に備える

2年後の令和5年10月1日から消費税のインボイス制度が始まることに先立ち、いよいよ来月から適格請求書発行事業者の登録申請手続きが開始されます。 現行の制度では外注先や仕入先が消費税の免税事業者でも課税事業者に対して支払った場合と同じ処理が可能ですが、インボイス制度が始まると登録事業者以外への支払では原則、消費税分を納税額から差し引くことができなくなります。 簡単に言えば、登録事業者になっていな...

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限界利益率のトレードオフ

一部の業界、一部の企業を除き、売上高が上がりにくい状況が続いています。 一時的な事象ではなく、継続的な事象であることも間違いありません。 パイの奪い合いに勝てるのであれば別ですが、そうでない場合の業績改善の選択肢は限界利益率の増加と固定費の減少のみです。 これまで繰り返しお伝えしてきたように、限界利益率を上げるには以下の3パターンしかありません。 変動費を変えずに売上高を上げる(値上げ...

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生きるための対策

このところ相続、贈与に関するご相談が増えています。最近特に多いのが、お付き合いのある銀行、保険代理店、証券会社などから提案される、信託、生命保険、不動産など、それぞれが扱っている商品を利用した対策に関するものです。 状況に適した商品を適切なタイミングで選択すれば効果的な対策を取れることがあるのは事実ですが、残念ながら提案の多くが、その方にとって本当に必要かつ有効であるとは思えないものばかりです。...

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重点配分

東京オリンピックにて熱戦が繰り広げられていますが、日本のメダルラッシュが注目を集めています。 もちろんホームでの開催という最大のメリットはあるのでしょうが、競技強化費の重点配分も取り上げられていました。 同庁は各団体の強化策や大会成績をもとに競技団体を5段階評価。最上位のSランクは約30%、Sに次ぐAランクは約20%強化費を上積みする方針を示した。リオ五輪後の16年にまとめた「鈴...

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知らないと受けられない「固定資産税ゼロ税制」

現在、一定の要件を満たす新規の設備投資に対して固定資産税が3年間ゼロとなる制度があることを、皆さんはご存じでしょうか。 設備導入に伴う固定資産税ゼロの措置を実現した市区町村(2021年3月末現在) 【中小企業庁HP】 この制度、コロナ過にありながら設備投資を行う中小企業を支援する目的で、拡充・延長がされていますので改めて制度の概要を確認し、知らなかったせいで優遇を受けられなかったなどというこ...

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税務調査もDX

コロナ禍において、税務調査の件数が激減しました。 そのため、より確実に申告漏れを指摘できる先を調査対象として選定しているとのこと。 ご存じのように、税務調査はとてもアナログです。電子帳簿が増えてきたとはいえ、まだまだ少数派。帳簿や請求書・領収書などの紙の資料をひたすら手作業で確認し、現場で使用するのは紙とペンと電卓。調査官はパソコンを持ち込めないのでExcel集計などの作業もできません。 ...

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もらえる金額、もらいたい金額

コロナ過における売上減少やコスト増、原料価格の高騰などをうけて、値上げに踏み切る企業が増えてきました。 新型コロナの出現から1年以上がたった今、改めて値付けについて考えてみたいと思います。 ある中小企業経営者とおこなった、先日のお打ち合わせでのことです。 新商品(サービス)についてのお話しが出たため、想定している価格設定をお聞きしたところ、直感的に私が考える価格の約4分の1の金額で答えが返...

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求められる付加価値額

コロナ禍での企業経営において、助成金・補助金というファクターが強く認識されるようになりました。 飲食店を中心に受給している「営業時間短縮等に係る感染拡大防止協力金」等は少し毛色が違うものですが、大手でも各種支援金の受給により、むしろ黒字化しているケースがあるという事実も見逃せません。補填と改善が組み合わさると強力であり、最たる例のサイゼリヤは減収でも黒字予想を出しております。 もともと助成金・...

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やらないリスク

先月末、(株)インフォディオが源泉徴収票の情報を認識処理する機器の開発を国税庁から受託したとのプレスリリースがされました。 これは、源泉徴収票をスマホで撮影・アップロードすることで、源泉徴収票に記載された金額等の数値をOCR機能で読み取り、確定申告書の作成を自動化する仕組みを同社の独自開発製品である「スマートOCR」を使って実現するもので、2022年1月に始まる確定申告から運用開始予定とのことで...

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価格表示は経営の入口

消費税の総額表示義務化が始まって1カ月が過ぎました。 表示上の話ということもあり、必要以上に大きく取り上げられることも、混乱もありませんでした。 いまだに中小零細企業では総額表示未対応を見かけますが、罰則がある訳でもないので「忘れてました」、「変更作業中です」で通用してしまいます。 また、業界によっても対応はさまざま。 一番分かりやすいのがスーパーで、以下のような表示が王道です。 ご...

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ハイエナ

先月半ば、大手生命保険会社4社が金融当局に呼び出され、国税庁が経営者向けの定期保険の課税について見直しを検討していることを伝えられたそうです。 見直しが検討されるのは、いわゆる「名義変更プラン」と呼ばれる節税商品です。 これは、契約当初は解約返戻金が低く抑えられているものの、一定期間経過後、急激に解約返戻金の金額が大きくなる低解約返戻型保険と呼ばれる商品を利用するスキームです。 解約返戻金が...

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補助金騒動

事業再構築補助金の申請受付が4月15日から開始となります。 「あんなもの使えないよ!」 指針の手引きや公募要領を確認されて、多くの方がそう思われたことでしょう。 想定されていた要件よりもかなり厳しいものだったということは、補助金コンサルタントの反応で分かりました。実際、私どもも多少面食らったというのが正直な感想です。 ただし、国の思惑どおりかもしれません。異常なまでの期待値を下げるという...

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「専門家」の罪

三井住友銀行は今月15日、相続、健康相談などをワンストップで提供する高齢者支援サービスを立ち上げると発表しました。サービスは提携先の「専門家」を通じてサブスクの仕組みで提供するそうです。 日々、セカンドオピニオンなどでご相談をお受けして感じるのは、世の中には多くの「専門家」がいる一方で、その専門家が必ずしも「適切な相談相手」として機能していないという事実です。 私はここ半年で、信託銀行による遺...

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プロフェッショナルか否か

一時支援金の申請が始まりました。 1月に発令された緊急事態宣言の影響を受けた事業者に支給されるものですが、時短営業の協力金を受ける飲食店などは対象外となるため、要件を充たす企業はそれほど多くは無いと思われます。 ただ、不正防止の観点から登録確認機関(税理士、金融機関や商工会など)の事前確認を受けたうえで申請することになりました。そのため、登録確認機関としての資格を有する機関には国から&ldq...

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リスクマネジメント

経営者は自社のさまざまな「もしも」を想定し、抱えるリスクに備えていかなければなりません。 事業リスク、災害リスク、法務リスク、財務リスク、社員の退職リスク、今回思い知らされたパンデミックリスク・・・。 経営者はイヤになるほど多くのリスクに囲まれていることを改めて痛感させられます。 それでもこうした会社が抱えるリスクについては保険などを通じて、ある程度の備えをしているものですが、意外とできて...

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中小企業が目指すべきDX

DXと耳にした時点で思考停止に陥り、「うちには関係ないや…」とお考えの経営者は数多いと思われます。 昨年末に発表された税制改正大綱に以下のような文言がありました。 ウィズコロナ・ポストコロナの新たな日常に対応した事業再構築を早急に進めていくためには、デジタル技術を活用した企業変革(DX)が重要であるが、これを企業ごとのレガシーシステムの温存・拡大につながらない形で進める必要がある。 コ...

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高いけど、いい

中小企業の経営戦略イコール「価格設定」。 そう言い切っていいほど重要な価格戦略には、何度も言ってきたことですが大きく分けて2つの意味があります。 当然ながら収益の確保。もう1つは顧客のスクリーニングです。 当社では昨年、新型コロナの影響で社内の懇親会等を一切行うことができなかったため、年内最後の営業日に事務所でランチをいただくことにしました。 そこで当社の女性スタッフが選んだのは麻布十番の...

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補助金を使いこなせる企業

もらえるものはもらえばいい。 コロナ禍での補助金受給は、ある意味義務でもあります。 しかし、国からの補助金を受け取らないと潰れてしまうようであれば、それは民間企業の経営ではありません。 補助金はあくまで補填。 補助金が無くても継続企業として成り立つ状態であり続ける必要があります。 (そのための内部留保であり、借入に困らない業績を続けることが重要) そして、次は継続企業としてあり続けるた...

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