お役所仕事

「うわっ、もう固定資産税の納税時期かぁ・・・。それにしても高すぎないかぁ!?・・・。」
毎年、固定資産税の納付書が届く度に、そんなことを思いながらも当たり前のように納付している“固定資産税”。もしかすると本当に“高すぎる”かもしれません・・・。
9月9日の日本経済新聞に大きく、このような見出しの記事が掲載されていました。
『固定資産税 徴収ミス続発』
記事で伝えられていたのは、以下の内容です。

  • 市町村が、固定資産税を徴収しすぎるミスが全国で後を絶たない。
  • 埼玉県白岡市では、1件の事務所・倉庫から20年間で約4,850万円も多く徴収していた。
  • 兵庫県加古川市では、20年にわたり約80件、総額約1億9千万円多く徴収していた。
  • 埼玉県新座市では、27年間にわたり、誤って多く徴収されていた夫婦が、納税のために自宅を手放していた。
  • ミスの原因は、職員のパソコンへの入力ミス、住宅用地の減額特例の適用忘れなど。
  • ミスが発覚するのは氷山の一角。
  • 「取りすぎ」が認められても、全額が返還されるわけではない。
    返還対象期間は自治体の条例で決められていて、過去5年分から20年分とバラバラ。
  • なんとも腹立たしく、呆れてしまう内容です。
    みなさんご存知のように、固定資産税は、毎年1月1日現在の固定資産の所有者に対して、 市町村がほぼ一方的にその固定資産を評価して税額を計算して課税します。つまり、納税者自身がその評価や計算を行うことはなく、これを賦課課税方式といいます。
    そしてほとんどの納税者は「なんか税額が高いな・・・」なんて思ったとしても、「役所が計算してきて送ってきているのだから、間違いないのだろう。」
    そう考えてしまいます。
    しかし、新聞記事からも役所が全く信頼できないことがわかります。
    まさに“お役所仕事”そのもの。
    “入力したデータに誤りがないか、別の人間が必ずチェックする”なんて当たり前のことすら、きっと行っていないのではないでしょうか。
    実は同様の記事が2012年の8月28日にも日本経済新聞に掲載されています。
    その記事によれば、2009年度から2011年度までの3年間で97%の自治体で課税の誤りがあった、との調査結果を総務省が発表したというものです。
    97%の自治体で・・・・。
    こうなると、みなさんがお住まいの市町村でも、まず間違いなく課税誤りが発生していると考えるべきです。そして、その被害者は自身かもしれないと考え、最低でも一度は課税額が正しいかどうか、課税明細書を確かめる必要があるでしょう。課税額が誤っていたことが後からわかったとしても、条例で定められた返還期間を過ぎていれば返してもくれないのですから、最初から自衛策を講じる以外に道はありません。
    まず、納税通知書が届いたら、必ず中身を確認しましょう。
    ひとつひとつの資産について面積、評価額が記載されています。評価額が誤っているかどうかまではわからなくても、面積の誤りなどは比較的容易にわかるはずです。
    住宅用地である場合、固定資産税は1/6で計算されますが、アパート附属の駐車場や、土地の用途を変更した場合(事務所から住宅に変更した場合など)などに適用漏れとなっているケースがあります。また、一般宅地よりも低く評価されるはずの農業用施設用地ですが、農業用の倉庫地が一般宅地となっているようなケースもありますので注意が必要です。
    他には、不特定多数の人が通行している土地で、条件を満たすものは私道に該当し、固定資産税は非課税になりますので、そうした土地に課税されていないか、木造の建物が鉄骨として評価されていないかなどのチェックも必要です。
    そして、とにかく“課税額が高い、何かおかしいのでは?”と感じたら、すぐに市町村に問合せるか、専門家に相談しましょう。
    お役所の仕事はあてになりません。
    腹立たしいですが、自分の身は自分で守るしかないようです。